正直薬剤師のクイズで学ぶ臨床薬学

幅広い医療知識を身につけましょう!

Q 血圧125/91は正常ですか?実はこれ◯◯のサインです。

〈回答〉拡張期血圧が90を超えており、高血圧と診断されます。

 

〈解説〉まず心臓が収縮し血液を供給すると、血管は血液を溜め込み風船のように膨らみます(下図のA参照)。心臓が拡張する時、膨らんだ血管が元の大きさに戻ろうとして血液を吐き出します(下図のB参照)。 

大動脈が元に戻る力で血液は末梢の血管をめぐり、静脈から右心房へ返りますが、この際に必要な(大動脈にかかる)圧力が拡張期血圧です。大動脈は拡張期において心臓からの血液供給による圧力はかかっていません。拡張期血圧とは、大動脈の収縮により流れる血液が血管内壁を押す力であり、大動脈の復元力を示します。拡張期血圧が高いという事は動脈硬化などで末梢の血液が停滞していたり、肥満などで外側から血管へ圧力がかかる事などが原因で、膨らんで元に戻る大動脈が力を振り絞っている状態です。 拡張期血圧のみが高い場合は、末梢血管(心臓から遠い細い血管)の動脈硬化はあるが、太い血管の弾力性は保たれている事が考えられ、肥満や高血圧の初期に多くみられます。

この記事の覚えるべき要点は最後のアンダーラインの部分です。簡単な暗記方法を紹介しておりますので、ぜひ活用してください。この記事を理解して要点を暗記すると、臨床で本当に役に立つ知識になります。

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