正直薬剤師まぃしんのクイズで学ぶ臨床薬学

幅広い医療知識を身につけましょう!

Q 白血球が増えるのは細菌感染?ウイルス感染?

 

A 一般的に白血球数増加で細菌感染、減少でウィルス感染を疑います。

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<解説>

細菌感染時は主に好中球が働きます。細菌由来のエンドトキシンやリポ多糖体が刺激となって、G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)[1]産生が誘導され好中球が増加します。

顆粒球中の60〜70%を占める好中球の増加≒白血球数の増加と考えると理解しやすいでしょう。

[1] 主にマクロファージより分泌され、顆粒球系の前駆細胞に働くサイトカインである。好中球の産生促進、末梢血への放出促進作用を持つ。

 

一方、ウイルス感染時に白血球が減少する明確な機序は解明されていないようです。

ウイルス感染時は主にリンパ球(白血球の20〜40%)が働きますが、その際リンパ球が末梢血から炎症部位やリンパ組織へ移動し、一時的に末梢血中のリンパ球数が減少します。

またインフルエンザ感染時等は骨髄での好中球産生が一時的に低下する事が知られています。

 

好中球、リンパ球の数をみてパパっと判断するためにはどこを要点として覚えればいいでしょうか。以下に要点と簡単な覚え方を紹介していますので、よろしければ活用してください。

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